【ブルリフ】平原姉妹が雫世界に行く前の話【妄想】
世界各地で謎の灰が降り注ぎ、それが原因で発症する不治の病、灰病が世界を混乱させていた。陽桜莉、瑠夏、美弦は灰を止めるため、治療方法を探すために奔走していた。
そんな中、コモンの番人のユズ、ライムは生き残りのリフレクターにコンタクトを取った
「みんな!灰を止められるかも知らない唯一の方法が見つかったかもしれない」
「でも、私たち2人だけではどうしようもできないの。だから1人でも多くのリフレクターの協力がいるの」
ユズ、ライムの声は陽桜莉達にも届いていた。
「お姉ちゃん!瑠夏ちゃん!ユズちゃんたちが!」
「ええ。私にも聞こえたわ。陽桜莉、瑠夏、今からコモンへ」
「…はい…ゴホッ…向かいま…」
瑠夏が咳き込みその場に倒れ込んでしまった。
「瑠夏ちゃん!?大丈夫!?」
「大変!熱もあるわ。急いで施設へ!」
陽桜莉達は瑠夏をAASAの施設へ運び込んだ。民間の病院は灰病の対応で機能していないが、AASAにはリフレクター専用の医療施設がある。瑠夏すぐに医務室に運ばれた。
しばらくして面会が許可され、陽桜莉た美弦は瑠夏のいる病室へ向かった。部屋には人工呼吸器に繋がれた瑠夏がベッドに横になっていた。
「瑠夏ちゃん!?」
「瑠夏…あなたもしかして…」
瑠夏はしばらく黙り込んでから口を開いた
「…先生に灰病って言われたわ」
「そんな…!」
「今までそんな症状なかったじゃない」
瑠夏は苦しそうに語る。
「灰病は誰にでもかかるし…急に悪化したりするんだって…」
あまりに突然のことで姉妹は言葉が出なかった。
「灰病は…人から人に…感染はしないから…2人は…心配しないで…」
「私たちの心配はいいから!早く瑠夏ちゃんを治さないと!」
「落ち着いて陽桜莉!灰病は治療法がないの!」
「お姉ちゃん!?瑠夏ちゃんをこのままにしておくの!?」
「陽桜莉、違うの!」
姉妹が口論を始めた。それを見かねた瑠夏が苦し紛れに声を上げる。
「2人とも落ち着いて!」
熱と咳があるなか大声を上げた瑠夏は更に息が上がる。
「瑠夏ちゃん…」
「瑠夏、ごめんなさい」
「心配して…くれてありがとう…。ごめん…ね…私は…もう…この状態…だから…一緒には…行けない…」
「そんなことないよ瑠夏ちゃん!一緒に行こうよ!」
陽桜莉は瑠夏の手を握って語りかける。瑠夏は陽桜莉の温もりを感じて安心はするも、首を横に振った。
「ダメなの…」
陽桜莉は涙を流しながら瑠夏の手を握り続ける。
「陽桜莉…私たち…これからも…ずっと…バディ…だよね…」
「当たり前だよ!瑠夏ちゃん!」
陽桜莉の返事に瑠夏は嬉し涙を流す。少しして瑠夏は乱れる呼吸を整えた。
「陽桜…莉…」
瑠夏は力を振り絞って衰弱する体を起こし立ち上がり、自分で呼吸器のマスクを取った。
「瑠夏!やめなさい!そんなことしたらあなたは!」
「お姉ちゃん待って!」
美弦は瑠夏を寝かせようとしたが陽桜莉が止めた。瑠夏は苦しさを堪えつつしっかりとした眼差しで陽桜莉を見つめた後、自分の剣を生み出し差し出した。
「私は…行けな…い…から…せめて…私の…想いが…詰まった…剣を…」
「瑠夏ちゃん…」
陽桜莉は泣きそうになったが、涙を堪え剣を受け取った。
「泣いて…受け取ると…思ってた…」
瑠夏は苦しくも笑みを浮かべた。
「泣かないよ…バカ…」
陽桜莉はそう言いながらも涙を浮かべた。
「バカ…泣いてる…じゃない…」
2人は泣きながら抱き合った。しばらくすると瑠夏が
「…ごめん…横に…なる…」
と言いベッドに横になり、乱れる呼吸を整え陽桜莉を見た。
「陽桜莉…」
「何?」
「あなたと…バディに…なれて…本当に…よかった…」
そういうと瑠夏は瞼を閉じ、動かなくなった。
「瑠夏ちゃん…?瑠夏ちゃん!」
「瑠夏…そんな…!」
「瑠夏ちゃああああああああああん!!!!」
陽桜莉の慟哭がフロアに響き渡った。
医師に死亡が告げられた後も陽桜莉は泣き続け瑠夏から離れなかった。美弦は2人きりにさせてあげようと病室を後にした。
しばらくして美弦が病室に戻ると、リフレクターに変身した陽桜莉が立っていた。さっきまで号泣していたことを忘れるほど決意に満ち溢れた表情で、両手には2本の剣を携えていた。
「陽桜莉?いいの?」
美弦は心配そうに問いかけたが、陽桜莉に迷いはない。
「お姉ちゃん。ユズちゃん達のところへ行こう!」
安心した美弦は大きく頷いた。
「ええ!私たちも合流しましょう!」
美弦もリフレクターに変身し、2人はコモンへ飛び立った。
クラッシュバンディクー4 とんでもマルチバースのレビュー
あの有袋類が再び…!
1990年代、PSで世界中に愛されたクラッシュバンディクーシリーズ。約20年ぶりに3の正統続編であるナンバリングタイトルが登場した。
※国内ではクラッシュバンディクー4 さくれつ魔神パワーが既にあるが、こちらは原産の北米版ではナンバリングがない全く別名になっているので、とんでもマルチバースが本当のナンバリングタイトルにあたる
極力ネタバレは避けますがレビュー自体がネタバレみたいなものなのでネタバレが嫌な場合は読まないほうがいいです。
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